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千 葉 県

私立と公立の併願推薦増加へ

 

千葉県立初の中高一貫校として今春開校した県立千葉中学校。県内トップ校である県立千葉高校に無試験で進学できることから、競争率27.06倍という人気ぶりでしたが、「6年後の進学実績が見通せない」などの不安も聞かれます。開校から半年以上がたった今、入学者たちはどんな学校生活を送っているのでしょうか。また、県立千葉中学校の将来をどう見るか、受験の専門家である進学塾・京葉学院の佐伯真也先生と井上真也先生にお聞きしました。

2人の先生

「質」の高さを追求する授業

――京葉学院では今春数名の県立千葉中学合格者を出されましたね。千葉中学校の学校の様子を教えてください。
京葉学院 合格した生徒たちは入学後も通塾しています。その生徒たちから聞くと、授業は相当ハイレベルのようですね。単純に知識を伝えるだけではなく、それを他とのつながりの中でどう生かすかなどを重視する点で「質」が高い。千葉高校伝統の「ゼミ」と呼ばれる講座形式の研究が中学校にもあり、「これが中学1年生のテーマ?」と思われるような高度で内容の濃い学習活動を行っているそうです。また「プロジェクト」という授業では学外の専門機関を見学したり講演会を行っているそうですが、こちらも内容が充実していますね。
――通常の教科の授業もレベルが高いのでしょうか。たとえば高校の内容を先取りするような取り組みがあるのでしょうか。
京葉学院 定期テストの問題を見て感じるのですが、単に知識を問うよりも高度な問題で構成されています。たとえば社会のテストでは、アメリカの大統領選挙候補者のスローガンを示し、その背景について論述せよ、といった具合です。問題を理解するための幅広い知識はもちろん、世論や分析なども理解していなければ解けません。こうした出題傾向を見ると、ふだんの授業や指導も、受験に限定されない高い「学力」を求める内容だろうということがうかがわれます。

幅広い知識と一般常識が求められる

――その問題は社会人でも難しいのではないでしょうか。
京葉学院 はい。しかも学校側が求めてくる知識の幅が非常に広い。社会の定期テストは語句を書かせるだけの問題も含めてほとんどが時事問題です。「新聞を毎日読むのは当たり前」という感覚を学校側が求めているのかもしれません。それが成功していると思います。千葉中学校に合格する子どもであれば、ほとんどは小学生の頃から新聞を読む習慣があったでしょうが、学校側はさらに高度な読解力、時事問題の理解力を育てようとしているのではないでしょうか。そうした能力が千葉中のめざす質の高い学力に結びついてくるのでしょう。他の教科についても社会同様にスタンダードが高く設定された授業が行われているようです。

学習面で不安がある生徒には個人指導も

――学習面で不安がある生徒も出るのでは?
京葉学院 開校半年ですでに2〜3割の生徒が学習面に不安を抱えているのではないかと思います。深刻な生徒もいるでしょう。
――そうした生徒はどうするのですか。
京葉学院 私たちが千葉中について一番興味深く感じたのが実はこの点なのですが、千葉中では学習面で不安のある生徒に対して相当に手厚いフォローを行っているようなのです。夏休みや放課後の個人補習などですね。その内容も「そこまでやっているのか」と驚くほど充実しているようです。意外といったら怒られますが、ついてこられる生徒だけを引っ張って進学実績を上げるだけの教育はしないということでしょう。もちろん、それでも学習が遅れる生徒はいるでしょうが、学校側としてそうした生徒の状況は見過ごさないという姿勢を感じます。
――しかし、そうした生徒が3年後、受験を経て千葉高校に入学してくる生徒と同等の学習レベルに達するのでしょうか。
京葉学院 千葉中の入試問題のレベルの高さからすれば、合格者は全員高い学力、能力を持っているといえます。学校側も内部進学者のいわゆる「中だるみ」が起こるような学習の仕方はさせないと思います。むしろ3年たったときには受験して高校に入ってくる生徒以上のものを持った子どもが育っているかもしれません。

生活面の取り組みも充実

――かなりの高評価ですね。
京葉学院 正直、開校前はここまで期待していませんでした。「リーダーの育成」「揺るぎない学力」というフレーズもきれいごとに聞こえたものですが、どうもそうではなく、実践が伴っているようです。文化祭の取り組み、クラスの活動などでもクラスが団結して個々に役割を振り分け、リーダーを選んで組織で動くのだそうです。その取り組みが非常にうまく機能している。文化祭に行ってみたのですが、生徒が実にいきいきとしていました。うちから合格した生徒たちも学校は楽しいといいます。部活動も活発ですよ。細かい点では問題や不安もあるのでしょうが。
――千葉中の教育を支えているものはなんでしょうか?
京葉学院 理想的な教育をしようとする学校側の高い志でしょうね。偏差値一辺倒の学力主義に対するアンチテーゼという気負いもあるかもしれません。千葉高校のように県内トップの公立進学校が中高一貫校に移行した例はほかにありませんから、そのプライドが学校側の姿勢にもつながっているのではないでしょうか。

合格には発想力、読解力、精神力なども不可欠

――最後に、京葉学院ではどのような生徒が千葉中に合格したのですか。また、どういう勉強をすれば合格するのでしょうか。
京葉学院 基礎学力は高いにこしたことはありません。ほかに発想力、読解力、記述力、テストの問題を判断する情報処理能力などが必要です。加えて、解けない問題が出題されてもたじろがないだけの精神力もほしい。コツコツ努力するタイプは難しいでしょうが、能力のキャパシティが広く、精神的にタフならばチャンスはあります。いずれにせよ、私立対策プラスアルファの学習は欠かせません。


▲千葉高校と共用の千葉中学校校舎

茨 城 県

「茨城県進学フェア2005」開催

 

個別面談で受験の不安を解消、やる気もアップ

 「茨城県進学フェア2008」は茨城県内最大規模の総合進学相談会です。今年は水戸・つくば両会場合わせて県立高校35校、県内私立高校34校、県外私立高校9校、県立中等教育学校1校、私立中等教育学校4校、私立中学校6校(すべて延べ数)が参加しました。
 フェアの中心は各学校の進路担当の先生方に直接相談できる面談ブースです。親子あるいは友達同士で会場を訪れた受験生たちが、推薦入試の仕組みや部活の様子、大学進学希望者のためのサポート体制、受験勉強のポイントなどさまざまな事柄を志望校の先生方に質問していました。
 高校の先生と直接話をすることによって、受験に直結する具体的な情報を得ることができます。来場者は「学校の様子がよくわかった」「細かい点も聞けてよかった」と、来春の受験に向けていっそうヤル気が湧いた様子でした。なかには30分以上もかけてじっくり面談する人や、人気校のブースで順番待ちをする人、さまざまな学校のパンフレットや進学関連の資料をたくさん集めている人などもおり、受験情報を求めて熱心に会場を回る来場者の姿が目立ちました。


受験に役立つ多彩なコーナーが人気集める

 水戸会場では高杉俊介茨城統一テスト協議会会長による講演会「21年度茨城県立高校入試の仕組みと展望」が開かれ、いす席が足りなくなるほどの参加者を集めました(同講演会の詳しい内容は2面に)。また、朝日新聞社販売第3部の和佐洋平氏は「新聞を読んで学力を伸ばそう」と題した講演を行い、「新聞を読む習慣が受験にも役立つ」「保護者が子どもに働きかけて習慣づけを」と呼びかけました。
 つくば会場では海外留学相談コーナーが設置され、留学に関する情報はもちろん、英語の勉強方法についての相談も行われました。
 また、9月にスタートした「ちりょく甲子園」の体験ブースもそれぞれの会場に設けられました。実際に携帯電話を操作してサイトにアクセスし問題を解いてみた参加者からは、「問題が難しくて手応えがある」「おもしろい」「勉強になった」などの感想が聞かれました(「ちりょく甲子園」については4面に)。
 ほかにも、茨城統一テスト協議会による総合進学相談コーナー、中央労働金庫による教育資金相談コーナーなど、受験に役立つさまざまなコーナーが多くの人でにぎわいました。

茨城進学フェア2008
▲「茨城県進学フェア2008」の個別相談コーナー(写真=水戸会場)。熱心に相談する来場者たち。

   
このコーナーでは皆さんの体験談、ご意見を募集いたします。
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