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家庭教育はどこへ行くのか


小学校高学年から、中学・高校にかけて発達過程にある多感な子どもたちと、どう接すればいいのか悩むご家庭も少なくないようです。こうした親子関係について、学校臨床心理学の立場から、お茶の水女子大学の伊藤亜矢子先生に聞きました。
体験の中に学習あり
子どもたちが、家でゆっくり休める環境が大切です。

 家庭の中での親子の関係というと、学校や部活を終えて、子どもたちが家へ帰ってきたとき、家でゆっくり休め、単に食事や休息ということではなく、家には応援してくれる親がいて、子どもたちがエネルギーを蓄えることができる環境があるということが、とても大切だと思います。
 具体的には、中学生や高校生になると、親の目の届かないところでの活動がメインになって、本人の判断で決めていく場面がどんどん増えてきます。それでも子どもたちは、うれしかったり、迷ったり、困ったりした時に、ちょっと聞いてもらいたい、ということがあります。そういうサインを出した時に、子どもの話を聞いてあげることのできる関係がとても大事だと思います。

必要なときに、手助けをしてやって。

 中学、高校生になると、幼児期とは違うので、親にも衣替えが必要じゃないかな、と思うのです。子どもというのは、小さいときはいろいろ手がかかって、まるで冬の寒さの時のように、たくさん着せて寒さから守ってあげることが必要です。でも成長すると、子どもたちは自分で何でもできるようになってきます。青春という言葉もありますが、成長して春や夏になっても、冬の寒さの時のように親にたくさん着せられて守られていたら、暑すぎて参ってしまうかもしれません。親もそのことを理解して、親子の関係を築けるとよいように思います。
 たくさん着せていた幼い頃と違って、だんだん薄着の子育てへと衣替えしていく。薄着にすることに不安を持ったり、かつて着せすぎだったのではと悩んだりされる保護者の方もおられますが、季節(成長)にあっていれば、かつて厚着であっても、また、今はずっと薄着であっても、良いのだと思います。衣が、まったくいらないということではなく、子どもの変化に適切に対応することが大切だと思います。

チャンスを見つけ、話すことも忘れないで。

 現代社会は、親たちも共働きで忙しくなったり、物理的に時間がなくて、子どもたちとすれ違うことも多くなっているようです。でも、そういう時でも必要な場合にはチャンスを見つけて、きちんと話をしてみることも必要ですね。しつこく厚着にならないことも、必要な時にはきちんと話すということも、大切だと思います。
 子どもたちは、それぞれの成長過程で、いろいろ悩んだり迷ったり、壁に突き当たったりしますが、そんな時でも、最後に守ってくれるのは親だということを、日常の生活の中で自然のうちに実感できるようになっていることが、重要ではないでしょうか。
 例えば、子どもがいじめに遭ったような時でも、親が分かってくれないんじゃないかとか、親にうまく説明できないとかで、親に話すことを躊躇しているお子さんも少なくないんですね。そういった時、最後は親がきちんと守ってくれるんだということを、お子さんが実感できていることがとても大事だと思います。


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